午後、異動が正式に発令される。新部署への挨拶を済ませて席に戻ると、以前同じ部にいた先輩がひょっこり現れ「異動になるんだって? 3年近くいたんかー。まあ、今の客相手の商売やってたら、何処に行っても上手くやってけるだろうから、頑張れよ」と言ってくれる。物凄く仕事の出来る先輩で、客先からは会社の代名詞のように名前が挙がるほどの御仁で日頃尊敬の眼差しを送っていたが仕事上での接点は殆どなかったので、思わぬ励ましの言葉に嬉しくなる。日付が変わる前に帰宅。