朝9時前に起きて、グランド・セントラル駅の地下で朝食。トマトとクリームチーズのベーグルサンドを、その場でパニーニの如く焼いてくれる。パン全体が暖かくなってとても美味しい。ホテルに戻り、当地在住の友人夫妻に会う。奥方とは初対面。中華街に案内してもらい、飲茶を堪能する。その後、ワールド・トレードセンター跡地を見る。折りしも9月11日なので物凄い人だかり。9・11テロが一種の陰謀(米国政府の自作自演)だという意見も聞かれるが、それでは90年代にフランスで頻発したアルジェリア系イスラム原理主義者たちによるテロは何だったのかということになる。彼らはエールフランス機の乗っ取りを敢行して、エッフェル塔への突入を計画しながら、そうした大規模テロに失敗したからこそ、更なるスケールアップをするためにじっくり仕度をしていたのではないのか。


ただし、小説になり映画化もされたユナイテッド航空93便の、乗客たちによるハイジャック犯への抵抗云々の美談は一種の創作だと僕は思っている。明らかにホワイトハウスを標的に飛行していた同便は、それを未然に防ぐために、周囲に人家のない草原地帯で空軍機に撃墜されたと考えるのが自然ではなかろうか。変な陰謀論に加担したいのではなく、国家の威信というのはどんな手段を使ってでも守らねばならないということである。実際、その時点で民間機撃墜に関する大統領許可は下りていて、機体は極めて不自然な角度で墜落し、現場からはなぜかエンジンが発見されなかった。深遠にある真相を美談で覆い隠そうとするのは、この国では珍しいことではあるまい。そんなことを考えながら、跡地前でシャッターを切る。その後、友人のクルマで郊外のアウトレットへ。ついつい財布の紐が緩んであれこれ買ってしまう。ボーズの工場再生品まで売られていて食指をそそられるが、やめておく。夜まで買い物してマンハッタンに戻る。車中、ウトウトするでもなく突然眠ってしまう。そういえば社会人になってから突然眠るというか落ちることが増えた気がする。アップタウンのアメリカン・レストランで夕食。ポップ・オーバーなるシュークリームの皮のようなパンを食べる。美味。ターキーのハンバーガーを頼むが量が多くてとても食べきれない。

9.11 ~N.Y.同時多発テロの衝撃の真実~
パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン (2006/08/25)