朝6時前に起きる。ホテルの下にある国鉄駅のコンコースに向かい、売店で絵葉書を購入。部屋に帰ってしたためる。並行して、お湯を沸かしてコーヒーを淹れ、日本から持ってきたクリーム玄米ブランをかじる。身支度をしてチェック・アウト。ターミナル2Eまで歩く。以前は2Fだったのだが、新ターミナルが出来てから変わったらしい。


人影もまばらなカウンターでチェック・インをしようとすると、日本人のグランドスタッフに「オーバーブッキングを起こしております」と言われ、僕を含めもともとビジネス・クラスで予約していた人たちはエコノミーに降格、エコノミーで予約していた同行者はウェイティング・リスト(キャンセル待ち)になります、との宣告。ここまで来てそんなことを言われても困るので懸命に交渉。並行して、パリ支店長に電話をかけ、日航のパリ支店長経由、エール・フランスに手を回して貰う。ウェイティング・リストになってしまった同行者は文字通り烈火の如く怒り出して職員を詰っている。もとより彼女のせいではないし、泣き出しそうな表情だが、泣きたいのはこっちの方でもある。ともあれ、席がないものは仕方がないので、僕は宥め役になって別ルートで赤道ギニアに入る方法を探して貰う。辛うじて、マドリッド経由で入れるというので、その便を押さえて貰うと同時に、引き続き、予定していた便の席を確保するよう強く要求する。取りあえず、1席だけビジネス・クラスの席が取れたので取締役にあてがう。ウェイティング・リストの同行者にも仮のボーディング・パスを発券して貰い、ともかくも出国する。荷物検査がやたらとうるさく、何が入っているのかと聞いてくる。全部開けて説明するが時間を喰う。出発ゲートに行くと、同じようにオーバー・ブッキングに業を煮やした人たちが大きな列をつくっており修羅場と化している。取り敢えず搭乗して、エコノミーの座席に落ち着く。航空会社勤務の友達にこっそりアップグレードをして貰ったことはあるが、ダウングレードとは初めての体験。すると、係員がやって来てビジネスが1席空いたとの報せ。同行の営業の方に座って頂く。出発ギリギリになって、キャンセル待ちだった同行者も機内に滑り込み事なきを得る。離陸後間もなく眠りについてしまい、ぐっすり休む。フライトは順調で、17:30の定刻にマラボ空港に着陸。着陸時のショックとブレーキの感覚で、この機体(A319-ER)が軽いことが分かる。入国審査の長蛇の列を抜けて、ようやく2度目の赤道ギニア入りを果たす。同行者が税関で難癖をつけられて時間がかかっているので、残りの3人で先にホテルへ。空港からのひたすら真っ直ぐな道は1年半前と変わらないが、周辺に住居やビルが目立ち始めた。ホテルに着くと、前回と同じように、フランス語を話すスタッフが暖かく迎えてくれる。これまでメールで予約のやりとりをしていたフランス人のマネージャーがやってきて、一度会ってみたかったとまで言われ面食らうが、ともあれ握手。部屋に落ち着いて暫くしてから、ホテルのレストランで夕食。伝統料理だという魚のピリ辛スープと、ビフテキにする。いずれも美味しい。滞在が明日1日だけになってしまったので不安も募るが、ともあれここまでたどり着いたことに安堵する。