朝7時半に起床。シャワーを浴び、朝食を取りに行くと、お客さんと一緒になり、あれこれお話しする。朝10時にホテルを出て、取引先を表敬訪問。昔のビルを残したまま、外周に増築していったという説明を聞く。その後、オフィスの中に案内され、普段メールや電話でしかやりとりしない事務方の人間と初めて会う。そして、以前日本を担当していたカナダ人がたまたま来ていて「奥さんは元気?」 などと話しかけてくる。ワシントンに帰る駐在員とお客さんに別れを告げ、昼過ぎにタクシーでホテルに戻る。運転手が話し好きであれこれ話しかけてくる。やはりカナダ人の英語は聞き取りやすい。荷造りを終え、チェックアウトしてから空港に向け出発。カルガリー経由バンクーバー行きのチェックインを済ませて、売店で地元特産のジャムや紅茶を買う。昼食を取っていなかったので、カフェテリアでフィッシュアンドチップスを求める。カナダは英連邦のせいか、こういう思わぬ料理に出くわすことがある。魚もポテトも揚げたてで美味しい。搭乗する飛行機は国内線のせいか大げさな検査はなく、エアカナダ・ジャズ8587便に乗り込みカルガリーへ。タラップから搭乗しようとすると雨が降り出してくる。CRJと呼ばれる小型ジェット機で、まるで観光バスのようなキャビン。スチュワードが英仏2ヶ国語で機内アナウンスをするが、フランス語を英語の発音で読み上げているのが可笑しい。小一時間で着陸態勢に入るが、雲が低く垂れ込め雨が強く降ってくる。10分ほど上空を旋回したのち、ようやく着陸。思ったよりもスムースなランディングだったが、空港は土砂降り。サスカトゥーンの空港にボーディングブリッジはなかったが、カルガリーほどの大都市になれば装備されているだろうと踏んでいたら、CRJのようなローカル線にブリッジは掛からないらしく、「外は雨ですので急いでゲートまでお進みください」とのアナウンス。仕方なく、エプロンを猛ダッシュしてロビーにたどり着くが、上着が大分濡れてしまう。着陸が遅れたため、バンクーバー行きの出発まであと15分もないので、空港職員に搭乗券を見せてゲートを案内して貰う。トランクがちゃんとスルーされるのか心配なので、バンクーバー行きのゲートで職員に質すと、「ノープロブレム」「シュアー?」「イエス」とのことなので、彼女の言を信じて搭乗することにする。エアカナダ225便はA320で、エコノミークラスにもフットレストがある最新型のシートが備わっている。3年前に初めてエアカナダに乗った時と同じ仕様である。日本の国内線にもこれくらいの装備があればと思う。他の乗り継ぎ客を待っているせいもあって、出発が若干遅れる。先の便でもそうだったが、キャビン内で携帯電話を使う人が多いことに驚く。日本のように厳格な法律がないからだろうが、出発直前に行う慣性航法装置の設定などに悪影響が出ないものかと心配になる。ともあれフライトは順調で定刻にバンクーバー空港に到着。トランクも無事出てきた。用を足しにトイレに向かおうと案内板を見るが、“washroom”というのはカナダ独特の言い回しではないかという気がする。タクシーでヒルトンホテルに向かう。「エアポート」の名前がついてはいるが随分離れている。1泊だけだし、乗り継ぎのための宿泊なので市内まで出ようとは思っていなかったが、寝るには早すぎる時間なので近所にあるショッピングモールに向かう。巨大なスーパーやら衣料品店やらが並んでいて面白い。妻や従妹への土産物を買い、フードコートで夕食を取っているうちに21時になり、店が続々と閉まり始める。モールを出て、周囲をうろうろ歩くとスーパーが開いていたのでひやかしてみる。客に中国系の人が多いと思っていたら、どうやらホテルの近辺は一種の移民街で中華レストランや中国人の住居が多く並ぶところらしい。ホテルに戻ると、流石に疲れたのか睡魔に襲われ風呂にも入らず眠ってしまう。