Category: Traveling

フランス旅行記(8)

朝8時起床。プランタンデパートの近所に移動しその名もプランタニエという名のカフェで軽い朝食。開店間もないプランタンに入り、頼まれていた買い物を済ませる。2年ぶりのこのデパートは大きく改装されており、以前のような陳腐な印象が一掃されたが、まるで日本のデパートのようになってしまったとも言える。買い物袋を日本人の店員に預け一旦オペラ座まで動く。オペラ座の屋上で買っている蜜蜂から取れたハチミツが売っているという話を聞いていたので売店に行くと確かにあったが、ごく小さなビンで11ユーロ(約1500円)もするので2本だけ買うことにする。プランタンの隣のギャルリー・ラファイエットに行きアニエス・ベーで買い物。免税手続をしようとするが日本人専用カウンターは混雑しているのでガラ空きの一般カウンターに向かう。店員に”Do you speak English?”と訊かれたので「わしはフランス語が話せますけぇの。あっちゃぁ混んどるけぇここに来ましたんじゃ。」とフランス語で説明すると笑顔で通される。手続はわけなく終わりプランタンに戻る。妻の冬物のコートを買い、先ほど買った品と併せて再び免税手続。今度は日本人の店員が親切に応対してくれる。とりあえず一旦ホテルに戻り買い物した品物を置く。デパートに長く居過ぎたため、午後の予定を一部カットすることにしてまずはパッシーへ。駅を下りて間もなく雨が降り出してくる。この界隈の学校に通っていた友達が通っていたという喫茶店で軽い昼食にする。店に入ると忽ち大雨になる。クロックムッシュを2人で分ける。雨が上がりかけたところで店を出てパッシー通りを散歩。惣菜屋で美味そうなポテトとベーコンの炒め物を妻が見つけ、すぐさま購入。小さなタッパーウェアに入れて売ってくれる。暫く歩いて通りのベンチで食べる。見た目通りの美味しさ。シテ島からノートルダム大聖堂を横目にサン・ルイ島へ。ここの有名なアイスクリーム屋の行列に並んでペロペロなめる。アラブ文化研究所まで歩いてここの喫茶店でミントティーを飲む。モロッコで飲んだとき程の感動はないが美味には違いない。レアールまで地下鉄に乗りfnacで本とCDを見る。これまで欲しいと思いつつ買っていなかったアヴリル・ラヴィーンのアルバムを2枚買う。次に立ち寄った洋服屋でバーゲンをしておりズボンやらシャツやら買い込む。この後、リヴォリ通りにあるTシャツ屋に行こうと思っていたのだが閉店したのか見失ったのか、どうしても見つからず、結局レアールに舞い戻って夕食にする。また雨が降り出す。昔から有名な「ピエ・ド・コション」に入ったが行列が出来ており暫く待たされる。実にキビキビ働くジェランに執拗に喫煙席を勧められるが断って禁煙席を待つ。ようやく案内されると、妻が食べたがっていたエスカルゴと、この道中一度もありつけなかったオニオングラタンスープを注文。名物で店名そのものの豚の足のグリルをシェアーすることにする。ゼラチン質の多い豚の足は美味。今日はサン・マルタン運河にも行きたかったのだが陽もくれてきて断念する。レアールの若者が多く集まる地区で、遅くまでやっているクレープ屋で粉砂糖をまぶしただけのクレープを買って食べる。そのままリヴォリ通りをコンコルド広場まで散歩。お土産等で増えた荷物を纏めるのに時間がかかり寝るのが遅くなる。

フランス旅行記(7)

朝8時前に起きて朝食を取る。昨日と同様に、焼きたてのパンと絞りたてのジュースが供される。たっぷり食べてからホテル内の庭園をのんびり散歩。チェックアウトを済ませて藤田嗣治の礼拝堂を見に行くが、14時まで開かないことが分かる。そこで予定を変更し、駅前の大きな並木道をぶらぶらし、その後市内を巡ることにする。アーケード街や大聖堂を見学してから昼食。屋外の席で、サラダと馬肉のハンバーグを食べる。フランスで馬肉を食べるのは初めてだが、少しも脂っこくない淡白な味わいがする。食後、またぶらぶらしてから礼拝堂を見学。僕は8年前に見に来ていたが妻は初めて。前回は雨に祟られたが今回は快晴。可愛らしい外観も、内部のフレスコ画も何度見ても素晴らしい。15時過ぎにランスを出発し、高速で一路パリに向かう。空いているのをいいことにガンガン飛ばしていく。予定ではパリの外環道路をぐるりと北側に回ってからホテルに着く予定だったのだが、勢いで下道に出てしまい心の準備のないまま戦場のようなパリ市内の車道を走ることに。これまでによく歩いてきた道を選べば地図が頭に浮かぶので、リヴォリ通りからマドレーヌ寺院に出て北西に針路を取る。近くに来てからホテルの場所が分からなくなりややまごついたが無事到着。市街の中心部からは外れているが、落ち着いたホテルで安心する。当初の予定では、今日中にデパートで買い物を済ませてしまおうと思っていたが、時間が押してきてしまったので明日に延期し、レンタカーを返してそのまま夕食に向かうことにする。マドレーヌ寺院の地下駐車場にある営業所に行き、手続きを終えるとオペラ座までテクテクと歩いていく。妻の友達とはオペラ前で待ち合わせ。無事合流し、モンパルナスのクーポールに行きディナー。めいめい好きなものを頼み、皆で分け合って食べる。生牡蠣、煮魚のマルセイユ風、羊のカレー煮、シュクルートとアルザスの白ワイン。ひょうきんなボーイがあれこれ給仕してくれる。食後、大盛りのパフェを食べて満足する。日付が変わる前に帰宿。

フランス旅行記(6)

朝8時過ぎに起床。昨晩のディナールームとは違う部屋で朝食。絞りたてのジュースと焼きたてのパンが出てくる。クロワッサンもパン・オ・ショコラもショソンも皆小ぶりで、少しずつ沢山食べられるように配慮されているのが見て取れる。どれも美味しい。カフェオレを飲みながらパンを食べつくし、すっかり満足して出発の準備に取り掛かる。チェックアウトする前に村をもう一度散歩することにする。通りはやはり閑散としている。昨日は閉まっていた村の教会が空いていたので見学する。絵葉書を出そうと思っていたのに、郵便局は昼休みに入ってしまい追い出されてしまう。途中で出すことにしよう。ちょうど昼頃になってようやく出発。まずは隣町のフォンテーヌブローに行き、お城を見る。それほど時間がないので外観と庭だけを見て、街中のスーパーで飲み物を調達する。郵便局が開いていたのでようやく絵葉書を発送。ついでに切手を買い貯めておく。高速に乗る途中のムランという町でギリシア風サンドイッチ、すなわちドネルケバブの店を見つけたので車を停めて買い出しに行く。突然現れた日本人に向こうも驚いている様子であったが陽気にサンドイッチをつくってくれる。ピタというよりはむしろナンと言うべき大きなパンに肉とフリットを山ほど入れてくれる。近所の公園に移動して2人で頬張る。1人前をシェアーしたのにお腹がいっぱいになる。ムランから高速に乗る道を間違ってしまい、多少まごつくが無事にランスへのルートを見つけて順調に飛ばす。ランスに着いたのは夕方5時を回っていた。細い道と一方通行の多い市内の小路からようやくホテルへの道のりを見つけ出してたどり着く。シャトーホテルという触れ込みだが見た目は城というよりもお屋敷といった趣き。恐らくは地元の領主の邸宅か別荘だったのだろう。部屋数も決して多くはないが、内部は完全に近代化されており設備も申し分ない。着る服がなくなってきたのでコインランドリーを探すため街中に出る。ホテルの駐車場に向かうと回りのクルマはベンツやBMWばかりで気後れしてしまう。何とも場違いな客だなぁなどと思いつつ、市外の中心部を少し外れた住宅街に向かうと、コインランドリーをたちまち発見する。まずジュトンを買ってから動かす昔ながらの方式だ。昔ながらといっても勿論全自動なのでこの間にスーパーに向かうことにする。街道沿いにカルフールの看板があったのでそれに従うと、数分で巨大なストアが眼に入ってくる。土産用の食べ物などを買ってコインランドリーに舞い戻り、洗濯の終わった衣類を乾燥機にかける。すっかり乾かした後で、街のメインストリートの地下駐車場に車を停めて夕食を取る。妻は雉肉、僕はまたムールを食べる。鍋にこれでもかというくらいのムール貝が埋まっており、満腹になる。デザートに2人でパフェを注文しゆったり過ごしてから宿に戻る。夜、パリに住む妻の友達とようやく連絡が取れ、明日の夕食を共にすることにする。

フランス旅行記(5)

朝8時起床。革命記念日なのでテレビではシャンゼリゼ大通りでの記念式典を中継している。今回は英国の近衛兵も初参加だそうな。チェックアウト前に車を出して、旧市場前のカフェで朝食。市場跡の、ジャンヌ=ダルクがまさに処刑された場所に建つその名もジャンヌ=ダルク教会を見学。1970年代の建立なので古びた町並みのなかで異彩を放つが、内部のステンドグラスは中世のものを他の教会から移したそうで美しい。スーパーでバターを買い、いまも小さく残る屋外市場でフランボワーズを仕入れてからホテルに戻り、荷物を積み込んで出発する。予定よりも出発がやや遅れ、12時過ぎとなる。高速に乗り、至って快調に飛ばしていく。途中、サービスエリアで給油したついでに昨日買ったバゲットを食べ、果物を頬張る。パリ市内に入ると、今日泊まるバルビゾンへ向かう道に迷ってしまう。ウロウロと走っているうちに喉が渇いたのでスーパーを探すが祝日なのでシャッターが下りている。ようやく小さな八百屋を見つけ出しコーラを買う。小休止しつつ、地図を眺めて何とかルートを見つけ出し再び高速に乗る。何度かのジャンクションを経てようやく「バルビゾン」の標識が見えてくる。パリの中心部から1時間も走っていないのに回りはすっかり長閑な田園風景になっている。高速を降り、そろそろと走っていくとバルビゾンに到着。村は観光の車と人でごった返している。標識を頼りにホテルに到着。かつて昭和帝がお食事にお見えになったこともある由緒正しいレストラン・ホテルなのだが、得体の知れない若者夫婦を手厚く迎え入れてくれる。荷物を置いてから村の中を散歩し、アイスクリームをなめる。人が多い。もっと静かな村かと思っていたのだが、恐らくはパリから日帰りで観光に来ている人が多いのだろう。東京から川越の古い軒並みを見に来るのと同じ塩梅だ。ホテルに戻り、浴衣に着替えてディナーに向かう。見慣れぬ和服姿にボーイも周りの客もジロジロと好奇の視線を浴びせる。シャンパンを開け、ジャガイモのポタージュの冷製、フォアグラのテリーヌ、羊のロースト、鶏のロースト。理屈抜きで美味しい。食後ににチーズを勧められて断ると「確かに日本のお客様はチーズをあまり好まれません。でもこのチーズを一度お試しください」と、地元のフレッシュチーズをサーブされる。フォンテーヌブローという名のそのチーズはホイップクリームのような外見と舌触りで、フワフワで臭みなどまったくない。グラニュー糖をかけて食べるとまさに生クリームとしか思えない。給仕の粋な計らいに感謝し、デザートに桃を焙ったものを食べる。

フランス旅行記(4)

朝8時過ぎに起き、島のパン屋で朝食を買い部屋で食してから出発準備に取り掛かる。10時過ぎにモンサンミッシェルを後にして、近所の土産物屋であれこれ買い込んでから高速でルーアンに向かう。途中、カンで高速を降りて昼食にする。モンサンミッシェルは田舎町だったので運転にも困らなかったが、ここは普通の地方都市なので交通量も多く、街中を走るのは若干緊張する。それでも何とか街中の駐車場に車を停め、国鉄駅近くのブラッスリーに入る。通りすがりの2人を店主が明るく迎えてくれ、妻は牛肉、僕は豚肉のソテーを頼む。フランスのレストランには必ずといっていいほどある鶏肉料理がなぜかない。フランスで初めて食べるポークソテーは身も柔らかく味も良い。つけ合わせのインゲン豆とフリットも美味しかった。駐車場に戻る途中のパン屋でバゲットとケーキを買い、車で食べる。再び高速に乗り、ルーアンへ。駅前のホテルを予約しておいたのだが、複雑な道路規制に翻弄されてなかなかたどり着けない。一般車輌の乗り入れが不便になるように道路を規制しているのだろう。フロントのマダムがにこやかに迎えてくれ、恙無くチェックイン。街中を散策し、教会や時計台を見て川辺を歩く。20時を回っても陽はこうこうと照りつけてくる。旧市場跡にあるレストランのテラスで夕食。妻は鮭、僕は鯛を頼む。不味い筈がない。ゆっくりと暮れてゆく景色を眺めてから車を駅前の駐車場に移動しホテルに戻る。

フランス旅行記(3)

目覚めると快晴。近所のカフェで軽く朝食。城壁の端を散歩してから砂浜を散策する。昔は潮の干満によって島の表情が大きく変わり、満潮時には城壁にまで水位が上がったそうだが、最近では堆積物が多くなり過ぎて終日砂浜が顔を覗かせているそうな。外周を約半分回ったところで砂がぬかるんできたので引き返す。昼食に名物のオムレツを食べようと思ったのだが、有名な店ではフォアグラだのオマールが入ったオムレツと前菜にデザートをつけたセットメニューしか出さないという。夕方になれば単品も出すというのでオムレツは夕食にすることにして、近所のサンジャムへ行くことにする。昨日来る途中に、ボーダーシャツで有名な「セント・ジェームス」の看板が掛かっており、どうやら近所に店があるらしいことが分かったので、ホテルのフロントに「セント・ジェームスのお店はどこにあるの?」と聞いたら、「それはセント・ジェームス即ちサンジャム町にありますよ」と言われたものだ。地図で調べてみると、10kmほど離れたところにあることが分かったので、高速沿いのクレープ屋で昼食にする。昨日到着したときに通りかかって目をつけていたのだ。今回も定食コースを2人でシェアーする。前菜にバターと香草だけのシンプルなクレープ。メインにはシーフードのクレープ。デザートにはリンゴのクレープにカルバドスがフランベしてあるのを食べる。クレープ屋と書いてあるが、普通の料理も出すようで近くに座った老夫婦はステーキと山盛りのフリット(フライドポテト)を食べている。ともあれ、2人とも満足してサンジャムに向かう。高速道路でも行かれるが、下道を選んでのんびり走る。果てしもなく広がる田園風景に目を奪われていると突如街が現れる。小さな町の真ん中にセント・ジェームスのお店を発見したので車を停めて行ってみると丁度昼休みでクローズしている。仕方なく、近所を散策して時間をつぶす。スーパーマーケットが開いていたので、地元の蜂蜜とサクランボを買う。そうこうしているうちにお店の開く時間になったので行ってみる。生憎妻に合うサイズの服がなかったが、僕自身の気に入った服がいくつかあったので衝動買いしてしまう。夕方モンサンミッシェルに戻り、フリットを齧って街中を散策したり、カフェに入って絵葉書を書いたりしてのんびり過ごす。夜、オムレツのレストランに行くと、やはり昼食時と同じ高級セットメニューしか出さないという。話が違う。とかく傲慢なジェランの態度も気に入らないので店を後にして別のレストランに行く。ここにもオムレツがあったので妻が頼み、僕はビフテキにして分け合うことにする。沢山かき混ぜてフワフワになったオムレツはシンプルだが美味しく満足する。夕暮れ前に車で島をいったん出て、夕暮れの田園風景を写真に収めてから引き返し、ライトアップされた島を遠目に眺める。フランスの夏の日は長く、22時を過ぎてもまだ空は明るみをたたえていた。

フランス旅行記(2)

だだっ広いクアラルンプール国際空港のターミナルをうろうろ歩き、免税店や土産物屋を見る。マレーシアリンギットの価値がよく分からないので、空港内の両替所でレートを眺めてみる。かなり分の悪い換算レートの筈だが、それでも売られているものが安く感じられる。酒、タバコ、チョコレートなどのありきたりな免税品のほかにも、地元マレーシアの民芸品も売られていて楽しい。一通り眺めた後、マレーシア料理の店に入り鶏肉のサテと焼飯を食べる。甘辛いタレが美味しい。深夜になり、パリ行きマレーシア航空20便の搭乗が始まる。フランス人が多い。前に並んでいた婦人のリュックサックのチャックが開けっ放しだったので、「開いてますよ。閉めましょう」とフランス語で言うとビックリされる。乗り込んだB747-400は成田から乗ったB777と同等の装備だが、機内は空いてお3人掛けを2人で占拠することが出来た。ぐっすり眠って朝6時15分にドゴール空港に到着。第1ターミナルは卒業旅行以来だから4年ぶりということになる。サテリットと呼ばれる到着ゲートから、古めかしくも前衛的なビルディングに入り入国審査。日本人はパスポートの中身も見ずに通してくれる。トランクを受け取り、洗面所でコンタクトレンズをつけてからエイビスレンタカーの事務所へ。朝早く不機嫌そうな女性の係員とあれこれやりとりしているうちに鍵を手渡される。フランス車なのかと思いきや、宛てがわれた車はオペルのメリーバ。やや背が高い1600ccの5ドアハッチバックで、日本では見慣れないが、ホンダのフィットやメルセデスのAクラスと同等だろうか。エンジンに火を入れる前に窓ガラスを拭き、買っておいた「スーパーレインX」を塗り込んでおく。これはスペースシャトルの窓ガラスにも採用されているという撥水剤で、降雨時にワイパーを動かさなくとも水を弾く効果があり、水膜やワイパーで視界が遮られることがない。やや面倒な作業だが入念に仕上げておく。出発前にネットで調べておいたルートマップを用意していよいよ出発。6年前、知り合いのスバル・インプレッサを運転させてもらって以来のマニュアル車だが、とりあえずエンストはせずに動き出す。だが、いきなり駐車場の進行方向を誤ってしまう。已む無くバックしようとするが、どうやってもリバースギアに入らない。1速や2速に一回入れてから舐めるように入れると良いのを思い出しそれをやってみるが入らない。よく見ると、シフトレバーにフックがありこれを引っ張りながらゲージを動かすと難なく入る。誤ってリバースに入れないための安全機構らしい。初っ端から躓いたがなんとか出発。ドゴール空港は高速道路と直結しているのでパリ方面の案内に従ううちに高速に入る。ぐんぐんシフトアップして速度を上げていく。生まれて初めての右側通行だが、高速にいる限りそれほど気にはならない。パリの環状線から北西への高速道路に移り、最初のサービスエリアで小休止。小雨が降り始める。売店で飲み物とミシュランのドライブマップを買い求め、カフェでパンを買う。朝早いのに種類が豊富なのに驚く。コントアール(立飲台)では中年男性たちがやたらと大声で騒いでいる。長距離トラックの運転手だろうか。高速に戻ると雨がひどくなってくる。レインXを塗っておいたおかげで視界は至って良好、舗装も水煙の上がらないタイプなので快適に運転を続ける。ルーアン、カンを経て雨も上がり、13時過ぎに最初の目的地モンサンミッシェルに到着。島に入る前のレストランで昼食。妻と2人で定食をシェアーする。前菜は鮭と野菜のサラダ、メインは羊肉、デザートはアイスクリームにカルバドスをかけた一品。どれも美味しく、店も繁盛している。雨は止んだが風が強く、テラスに並んでいた机と椅子が薙ぎ倒される。食後、再び車を走らせていよいよモンサンミッシェルに到着。駐車場に車を止めて城砦内に入る。予約した宿は1階がレストランで、ホテルはあくまでもおまけ。部屋はこじんまりとしているが清潔で風呂場は全面的に改装されている。部屋から海は見えないが、この島唯一のストリートが見渡せる。観光地としての賑わいはどこかしら、浅草の仲見世を連想させる。荷物をまとめて島内を観光。教会に登り、眺望を楽しむ。強風に煽られて寒くなってきたのでカフェでコーヒーを飲み、クレープを頼む。こうした間食を楽しむために昼食を軽くしておいた。そば粉入りのブルターニュ風クレープと、普通の甘いクレープを試すが、どちらも美味しい。夜、ホテルのレストランでムール貝を食べて眠る。

フランス旅行記(1)

朝9時半にタクシーを拾い葛西駅へ。駅前の吉野家で朝定食を食べる。妻は焼魚で僕は納豆。これまで定食は食べたことがなかったので新鮮。10時半のリムジンバスで成田空港へ。5月に新設されたこの路線のお陰で成田行きがかなり楽になった。ほぼ定刻に第2ターミナルに到着し、航空券の受け取り場所を探す。正月の韓国旅行の際の大混雑を思い出して身構えていたら、カウンターはガラ空きであっさり手に入る。マレーシア航空のカウンターもまたガラガラ。全日空とのコードシェア便の筈なのだが、不思議なことに日航の職員がチェックインをしている。トランクを預けて、スターバックスコーヒーで一服。10分100円のインターネットコーナーがありメールチェックをしつつストロベリークリームフラペチーノを飲む。妻は抹茶フラペチーノ。まだ本格的な夏休みシーズンではないからか、閑散とした雰囲気さえする。出国後、免税店を冷やかしてからマレーシア航空71便に搭乗。ボーイング777のキャビンに入ると、たちまちにお香の匂いが鼻に入ってきて気分は良い。後部座席に座り、離陸。エコノミークラスでも液晶モニタが装備され、ヘッドレストは可動式でフットレストもある。液晶モニタでゲームを楽しめるのは以前乗った日航のMagicと同じだが、ゲームの中に”Super Nintendo”すなわちスーファミのエミュレータがあり、懐かしいゲームが並んでいるのが目新しい。客室乗務員も礼儀正しく好感が持てる。途中、何度か気流が悪く大きく揺れるがトラブルもなく7時間かけてクアラルンプール国際空港に着陸。