無理して朝6時に起きる。さっさと身支度をして、地下鉄に乗って“Pick a Bagel”で朝食。またしてもベーグル。「トーフ・ベジタブル」なるペーストを挟んでもらう。豆腐というよりはクリームチーズのようだが、軽い口あたりで美味しい。カフェオレを飲み干してからホテルに戻る。トランクを下ろしてたちまちチェック・アウトを済ませて、旅行会社の差し向けのバンで空港へ。我々の荷物が重たいので、エクセス・チャージを取られるかも知れないと運転手に言われる。渋滞もなく小一時間でJFK空港に到着。
a Division of Clichés.net Nobutaka Mizuno's Diary
無理して朝6時に起きる。さっさと身支度をして、地下鉄に乗って“Pick a Bagel”で朝食。またしてもベーグル。「トーフ・ベジタブル」なるペーストを挟んでもらう。豆腐というよりはクリームチーズのようだが、軽い口あたりで美味しい。カフェオレを飲み干してからホテルに戻る。トランクを下ろしてたちまちチェック・アウトを済ませて、旅行会社の差し向けのバンで空港へ。我々の荷物が重たいので、エクセス・チャージを取られるかも知れないと運転手に言われる。渋滞もなく小一時間でJFK空港に到着。
朝8時半に起床。朝から雨。眠いが起きる。9時半にはホテルを出て、グランド・セントラル駅で朝食。今回はマフィンにする。妻はレモン・メレンゲパイ。5番街に出て、ティファニーへ。日本では取り扱わなくなってしまった陶器製のブルーボックスを買う。前から欲しかったので手に入れて安心する。妻にネックレスを買ってから店を出て、同じ5番街のワールド・オブ・ディズニーに行く。
朝8時半に起きる。朝から雨がぱらつく。“Ess-a-Bagel”という有名なベーグル屋で朝食。ガイドブックにはいつも行列が出来ている云々書かれているのだが、雨の所為か空いている。やはり日本人観光客が多いのか、店員が片言であれこれ言ってくる。先日食べたものとは違って若干固めというかもっちりした生地だが、これはこれでとても美味しい。食後、自然史博物館に行く。地下鉄の駅に直結しているので難なく入場。恐竜の化石や、鯨の模型など、巨大な展示物に圧倒される。
8時半に眼が醒める。朝から“Eileen’s Cheesecake”でチーズケーキとコーヒーを食する。アメリカにしては珍しく小ぶりで味も濃過ぎない。ここに来る前に近所のデリでサラダを買っていたのだが、食べる機会を逸したので、バッテリーパークまで出て、自由の女神像を遠目に見ながら頬張る。“Jacques Torres Chocolate Heaven”でチョコレートの買い物。近所に郵便局があったので、切手を買っておく。
8時半に起きる。アップタウンの“Good Enough to Eat”で朝食。パンケーキとソーセージ、オムレツ。妻はフレンチ・トースト。非常に美味しくて満足する。コーヒーはアメリカなので当然薄いアメリカン・コーヒーなのだが、おかわりが無料でどんどん注いでくれる。その後、本屋の“Barnes & Noble”で暫し過ごす。前から欲しかった“Apple Confidential 2.0”があったので購入。改訂される前のこの本の日本語版は持っているのだが、原文で関係者がどういう表現をしていたのかに興味があった。また、ノンフィクションの棚を覗いていたらレーガン大統領の本が目に入ったので併せて買うことにする。こういう予定にない買い物がまた楽しい。午後、友人夫妻に案内され、郊外のジョーンズ・ビーチなる海岸で過ごす。ニューヨークに来て砂浜を歩くとは思わず、久しぶりに潮風に当たってぼんやり地平線を眺める。夜、ブルックリン橋近くの“Grimaldi”というピザ屋で夕食。非常に美味しい。行列が出来るわけだ。ブルックリン橋のたもとから摩天楼を望んでから、ホテルまで送り届けて貰う。
朝9時前に起きて、グランド・セントラル駅の地下で朝食。トマトとクリームチーズのベーグルサンドを、その場でパニーニの如く焼いてくれる。パン全体が暖かくなってとても美味しい。ホテルに戻り、当地在住の友人夫妻に会う。奥方とは初対面。中華街に案内してもらい、飲茶を堪能する。その後、ワールド・トレードセンター跡地を見る。折りしも9月11日なので物凄い人だかり。9・11テロが一種の陰謀(米国政府の自作自演)だという意見も聞かれるが、それでは90年代にフランスで頻発したアルジェリア系イスラム原理主義者たちによるテロは何だったのかということになる。彼らはエールフランス機の乗っ取りを敢行して、エッフェル塔への突入を計画しながら、そうした大規模テロに失敗したからこそ、更なるスケールアップをするためにじっくり仕度をしていたのではないのか。
朝9時前に起きて、“H&H Bagels”に行きベーグルを買う。セントラル・パークを散歩して、ベンチに腰掛けて買ってきたベーグルを食べる。公園内をのんびり歩いて、ジョン=レノンが期せずして最期を迎えたダコタ・アパートを眺める。以前、高尾慶子のエッセイで、ジョンは本当はイギリスの田舎に帰りたかったのに、夫人がそうさせなかった云々というくだりを読んだことがあったが、果たして彼は何を想い、何を感じながらこの高級住宅街に暮らしていたのだろうかと考えてみる。ムール貝を食べたくなって、“Cafe de Bruxelles”で昼食。ベルギーの味そのもので美味しい。お約束のフライドポテトもついてくるが、こちらは流石に本場には及ばない。妻はエッグ・ベネディクト。ともあれ、十分満足してソーホーへ。日曜日だが殆どの店が開いており賑わっている。あちこち見て回る。3年前にも行ったアップルストアには、24インチの新型iMacはまだ並んではいない。夕方、一旦ホテルに戻り、ニューヨーク大学そばのカフェに行こうとしたら閉まっていたので、近くの店でドネル・ケバブを食べる。これまでに食べた中で一番肉の切り身が厚くて食べ応えがあるが、その分羊肉の匂いもキツい。時刻は22時を回っていたが、ブルックリン橋沿いの夜景を見に地下鉄に乗る。駅を降りると、雑然とした工業地帯のような風景があり、ガイドブックに載っていた公園はどこにも見当たらない。警邏中の警官に道を聞いて、ようやく公園にたどり着く。夜景を存分に楽しんでから帰路に就く。それにしても薄暗い地区だが、こんな時間にも開いているカフェに警官がたむろしてサボっている光景を眼にすると、何となくこころが和む。
朝8時半起床。のんびりと支度して、11時半に家を出る。茅場町から上野に出て、京成線に乗り換え。スカイライナーではなく普通の特急で成田へ。冷房が効き過ぎているせいか、鼻がぐずついてくる。朝に人身事故があったらしく、その影響で何度か減速、成田空港へは定刻の5分遅れで到着。新幹線用に設計された所為で、ばかに広いつくりのホーム?コンコースを抜けて南ウィングへ。新装成って初めて踏み入れる出発ロビーは、間接照明を積極的に用いているためか、落ち着いた趣き。チケットは格安航空券なのだが、会社のおかげで上級会員になっているので、専用のカウンターに向かう。すると、職員がやおら寄ってきて「ゴールドメンバーの方でしょうか」と訊いて来る。だからここに来てるんだろうと言いたくなるが、他意はないのかも知れないし、傍目には何も知らない若いカップルがノコノコ歩いてきているようにしか見えないのかも知れない。要は僕に風格が漂ってないということなのだろうが、背広を着たビジネスマンの格好をしていたらこういう訊き方はしないのではないかと思う。果たして、会員証を見せると途端に「いつもありがとうございます」などと言ってくる。カウンターはガラガラで、難なくチェックインが完了。「海鮮三崎港」で回転寿司の昼食。2人して空腹だったので、勢い良く食べる。書店を覗き、大下英治の『錬金術師』を買ってから出国。
夕方、妻から電話が入り実家の雄犬がとうとう危篤に陥ったので、看取りに行くとの連絡。来るべきものが来たのだと思う。今年の春、雌犬が癌にかかって手術したが、腫瘍を取りきれなかったので余命は長くないと言われ、週末に機会を見つけては見舞いに行っていたが、健康だと思っていた雄犬が骨髄癌にかかってしかもあちこちに転移していることが最近になって判明し、雌犬よりも先に逝ってしまうことになった。犬たちの実質的な飼主である義姉と僕が仲良く話しているのに嫉妬してか、雄犬はある時から僕にやたらと吼えるようになっていたが、つい先々週、実家で彼が何の前触れもなく突然すり寄ってきて、前足を差し出して握手をしてきたことがあった。自分の死期を悟っていたのか、いなかったのか、彼なりの挨拶だったのだと思う。ともあれ残業して帰宅。妻がいない家に帰るのは久しぶりのこと。今日で8月が終わる。