Author: n-mizuno

アフリカ出張・その12 – Take me to you again

殆ど寝られないまま、消えていた機内の照明が再び灯り始める。成田空港には定刻より早めに到着。重たい手荷物を引きずる。トランクはパリで無事引き継がれたらしくちゃんと届いており、税関へ。「どちらへ行かれましたか?」と訊かれたので、「パリです」と抜け抜け答えて突破する。成田エクスプレスのチケットを買い求めて帰宅の途につく。既に丸一日寝ていないので眠たい筈なのだが、寝る気にならず、荷物の開梱と洗濯に取り掛かる。妻が食事を作り置いてくれたので、温め直して食べる。勤務先の飲み会に出ていた妻が22時過ぎに帰宅。長い一日がようやく終わる。25時頃就寝。

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アフリカ出張・その11 – Something Real

朝9時半にホテルを出て空港へ。ロビーは天井も高く、中世風の装飾も施されていて面白い。チェックインしようとするとトランクの重量が24キロあるのでエクセス・チャージを払えと迫られる。エコノミークラスなので重量制限が20キロなのだ。たった4キロでとやかく言われるのは初めてなので驚くが、「ちょっと待て」と、中身の一部を手荷物に移し替えて、何とか20キロ台に落として無事通過する。飛行機自体の総重量は変わらない訳だし妙な話だと思うのだが。「トランクはトーキョーまでスルーするけど、ジャパナーの搭乗券はここでは発券できないからパリでやってもらって」と職員に告げられる。何から何までケアして頂いた駐在員にお礼を申し上げてから出国。

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アフリカ出張・その10 – Business

朝から客先を2箇所訪問。昼食は昨日同様、”Chez nous”に行く。昨日はテラスだったが、暑いので室内にする。植民地時代の雰囲気そのもので趣がある。午後の最後のアポイントを終え、ホテルに戻り荷造りを始める。重たいものを出来るだけ手荷物に詰める。夕方、モロッコに発たねばならないアルジェ支店長を空港まで見送り、当地の駐在員と共にフレンチ・レストランで夕食。とても品のあるレストランで、気持ちが落ち着く。自分がアフリカにいることを忘れそうになる。キール・ロワイヤルをやりながら、あれこれ食べる。前菜もパスタもメインの牛肉も申し分ない。デザートのミルフイユを美味しく頂く。

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アフリカ出張・その9 – Sister Moon

朝から客先を訪問。フォーマルなフランス語を喋るのは久し振りなので気を引き締めるが、会談自体は和やかに終わる。昼食は、ブルギバ通りそばの”Chez nous”という老舗のカジュアル・レストランでランチメニューを頼む。駐在員の行きつけらしく、店員が暖かく迎えてくれる。午後も客先を訪問し、夕方ホテルに戻る。夕食は、別件の入った駐在員を置いて、アルジェ支店長と2人で海岸沿いの海鮮レストランに行く。あれこれ頼んで満足する。そして、酒を飲みながら、仕事の愚痴やら悩みやらを話し合う。空に満月が低く浮かんでいる。23時頃宿に戻り、ロビーでもう一杯呑んでから部屋に戻る。

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アフリカ出張・その8 – Holidays in the Sun

きょうから7月。やはり目覚ましをつけずに眠り10時前に起きる。今日も快晴。午後、駐在員が運転手を差し向けてくれ、カルタゴの遺跡を見学する。史跡があちこちに分かれているのだが、そのどれもが素晴らしく、その壮大さに言葉を失う。夕方、アルジェの支店長が合流する。当地の駐在員と3人で、市内のレストランに入る。恐らくはフランス植民地時代の邸宅を改造したのだろうが、とても開放的で清潔感溢れてた落ち着いたつくりで、ほぼ満席の賑わいを見せている。アルジェ支店長に、どこでフランス語を習ったのかと訊かれたので母校の名前を口にすると、何だお前俺の後輩かと言われ吃驚する。世間は狭い。昨日に引き続き、クスクスを食べる。昨日のとは違って量も多くなく、また大味でもなく羊も美味しい。デザートにアイスクリームを食べ、濃いコーヒーを飲んで満足する。

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アフリカ出張・その7 – Baby Driver

週末なので、目覚ましをつけずにぐっすり眠る。昼頃にタクシーでチュニス市内に出かける。オンボロのゴルフでガンガン飛ばす。市内一の大通り、ベンガジ通りで降ろしてもらい、あてもなく市内をうろつく。雲ひとつない快晴で陽射しが強い。大通り沿いの煙草屋で、絵葉書と切手を売っていたので買い求める。店主は無愛想だが親切に「どこへ送る葉書か」と日本向け料金ちょうどの切手を出してくれる。土産物屋などが乱雑に立ち並ぶメディヌに近づくと、現地人がにこやかに「日本人だろう。俺はお前の泊まっているホテルのボーイだ」という。こちらに見覚えはないので極めて怪しいが、話を聞いていると、「今日はもう勤務がハネたので、お前を街に案内してやろう」とのたまう。

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アフリカ出張・その6 – Southbound Excursion

熟睡していると、機内アナウンスが流れて着陸間近だという。慌ててシートを起こして荷物をまとめる。朝6時前にドゴール空港に着陸。日本に帰る一行と別れ、シャトルバスで別のターミナルに向かう。日本行きの便に乗る時にも使うターミナル2Fなので見慣れているのだが、まだ陽も昇らずお店も空いていないので変な気分がする。Wi-Fiスポットを見つけたので、ヒマに任せてネット接続。ようやく開店したコーヒースタンドでコーヒーを飲む。売店で絵葉書を買い、パリに着いた時に買っておいた切手を貼って書いて送ろうとするが、構内に郵便ポストがない。エールフランスの乗り継ぎカウンターにいる職員に頼んで、代わりに送ってもらうことにする。これまでに何度も世界各地でこういう代送依頼を経験していて、確かに保安上のことを思うと迂闊に設置できないことは分かるのだが、ロンドンのヒースロー空港には出国後の免税店の並ぶロビーにもポストがあることを知っているので、他の空港でも普及してくれないもののかと思う。

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アフリカ出張・その5 – Good bye days

9時にホテルを出て役所に向かう。暫く待った挙句、予定していたアポイントが午後になってしまったため、仕方なくホテルに戻り、ロビーの喫茶コーナーでミーティング。昼食はまたしてもホテルの近所のレストラン。チキンのガーリック・ソースなるものを食べる。付け合わせにパサパサのご飯がついてきて美味しい。午後、最後のアポイントを済ませてホテルで荷造り。夜、急遽役員と一部の随行者がディナーに招かれることになったので、僕を含め他の随員は別行動で、一昨日に行ったピザ屋で夕食。スペイン語を話す随員があれこれとつまみを注文してくれる。すっかり満足して空港へ。再三再四所持品検査をされるのが癪に障るが、お国柄仕方がないのだろう。エール・フランスの職員はフランス語を話すので話が早い。搭乗前にもう一回所持品検査をされ、ようやく機内に入る。行きと同じA319-ER。別の出張で当地入りしていた社内の方と隣席になったのであれこれお喋りする。離陸してベルト・サインが消えると早々に座席を倒して眠る。

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アフリカ出張・その4 – Cloudy (in my sunny mood)

8時半にホテルを出る。連日どんよりと曇っている。朝から再び役所に向かう。アポイントを得て向かった次の役所は掘建て小屋のようなところで度肝を抜かれる。昨晩も食べたレストランで、海老のフライドライス即ち炒飯に挑戦する。果たして、意外にも美味。午後、別の役所に向かうと、大きな会議室に通されて吃驚する。会議自体は和やかに終わり、ホテルに戻る。夕食は、別の古いホテルにある“Le Paris”なるフレンチ・レストランに行く。好物のオニオン・グラタンスープがあったので頼んでみる。意外にも美味しい。メイン・ディッシュのステーキはレアで焼くよう言ったのに、なぜか”A point”(ミディアム)のしるしがついている。この国では良くあることと割り切って頂く。夜、怪しげな飲み屋に連れられてビールを飲む。この店ではスペイン風のニックネームを名乗る決まりがあるらしく、各々がホセだのファン・カルロスだのと名乗っている。僕はとっさに、スペイン人F1レーサーの名前からフェルナンドと口にする。物凄く眠くなってくるが、こんなところで寝てしまう訳にもいかず遅くまで騒ぐ。

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