朝7時に目覚めるが、8時前までベッドで過ごす。カバンを整理して、出発に備える。10時前にチェック・アウトするが、リヨン行きのTGVは11:53なので、このままでは時間を持て余す。そこで、徒歩でリヨン駅に向かうことにして、大通りをてくてく歩く。小一時間歩くと、かつての市内循環鉄道・”Petite Ceinture”の高架線跡が見えてくる。今は遊歩道になっているとのことだが、実際に歩いたことがなかったので、荷物を担いで上ってみることにする。暫く歩いて地上に戻り、リヨン駅前のカフェで遅めの朝食。バゲットとカフェオレ、オレンジジュース。友達と家族に絵葉書を書く。近くの郵便局で投函してからリヨン駅へ。乗車予定の列車のホームが見当たらないと思ったら、”Hall 2″なる別枠のプラットホームが出来ておりそちらの発車と分かり、小走りで向かう。幸い、出発にはまだ余裕がある。それにしてもすごい人だかり。今回、2等車と変わらない運賃で1等が取れたので、2階建ての上段に収まる。2時間半があっという間に過ぎて、リヨン・パールディユ駅に到着。ここも2005年以来だから13年ぶりになる。駅を降り、ホテルに向かおうと思ったが、夜に映画を見ようと思い駅前のショッピング・モール内の映画館で切符を買っておく。と、同じフロアにワッフル屋があったので、昼食代わりに生クリームのどっさり乗ったのを食べてしまう。ホテルはショッピング・モールから程近く、荷物を置いてひと休みする。明朝若い友人と食事する場所を決めて、明日開いているかろうか電話で確かめる。「もちろん当店は明朝もオープンしております、ムッシュー」という芝居がかったギャルソンの声に安心して、外に出かける。市内をぶらぶら歩く。それだけで気持ちがいい。ユダヤ系の激安衣類・日用品店”TATI”のリヨン店があったので入ってみる。パリの本店ほどの雑然さはないが、売っているものは妙に安く、また妙にケバケバしい。ベルクール広場に行き、ルイ14世像や、サン・テグジュペリと星の王子さまの銅像を観る。近くのfnacでCDを買う。日本でもamazonで買ったり、iTunes Storeでダウンロードすることが多くなったので、店でCDを買うという行為自体が久し振りな気がする。引き続きあちこち歩き回る。映画の時間が迫ってきたので、ショッピング・モールに向かい、ビル内のチャイナ・デリで簡単に夕食を取る。地元の料理も捨てがたかったが、アジアンの匂いに惹かれてしまったのだ。だが、閉店間際との理由で着席を拒否され、持ち帰り用に包まれてしまう。仕方なく、ベンチを見つけてサッサと食べる。13年ぶりにリヨンで映画を観る。”Jeune & Jolie”はいかにもなフランス映画調ながら、現代社会のこころの闇を照らし出す作風で好感が持てる。また、随所で音に対する作り手のこだわりが垣間見えて面白い。いくらテレビの画面が大きくなっても、劇場で見るのとは全く別物なのだなと気づく。すっかり満足してホテルに帰り、荷物のパッキングをしてからシャワーを浴びる。

Jeune Et Jolie
Jeune Et Jolie

posted with amazlet at 13.08.24
サウンドトラック(サントラ)