朝7時に起きる。もう少し眠っていたいが気持ちを引き締めて窓を開け、部屋の空気を入れ替える。ヒンヤリして気持ちがいい。着替えをして8:20には宿を出る。ショッピング・モール地下にある地下鉄乗り場で、バスと共通のチケットを買っておく。8:35にはパールディユ駅前に着く。学会出席の為当地に出張中の若い友人と朝食を共にする約束をしていたのだが、予想に反して自転車でやってきてビックリする。1週間5ユーロで30分間乗り放題なのだそうな。確かに1週間滞在するならこの方が遥かに便利で得だ。2人してバスに乗り、昨日調べておいた”Les négociants”で朝食。バゲットとクロワッサン、コーヒーにオレンジジュースだけのコンチネンタル・ブレックファストだが、ゆっくりした時間を過ごして満足する。その後、市内を歩いて、昼前にホテルをチェック・アウトして、若い友人にはパールディユ駅まで付き合ってもらう。予約した電車は12時ちょうどと思っていたが12:36発であることが判明したので、待合コーナーで手紙を書き、時間を潰す。更に、乗車予定の電車が15分遅れとの掲示が出たので、ハンバーガーの昼食を仕入れておく。特段お腹は空いていなかったが、これからの乗り換えを考えるとゆっくり昼食を仕入れる余裕がないかも知れず、今のうちに買っておくことに。マルセイユ行きTGVは結局20分遅れて発車。遅れを取り返すことなく乗り換えのアヴィニョン駅に到着。乗り換え時間は当初30分を見ていたが、これで10分しかなくなった。この駅は新婚旅行で訪れて以来11年ぶり。懐かしいのであちこち写真を取る。14:25発のニース行きに乗ろうとしたところ、乗車位置を間違え、ホームの端から端までダッシュするハメになる。ともあれ、無事乗車して座席に収まる。アヴィニョンは定時に発車したが、途中不可解な減速があり、ニース着は20分遅れになってしまう。イタリア国境のヴェンティミリア行き普通列車までの乗換時間が5分しかない。切符は購入済だけど、始発駅でコンポステ(入鋏)しないと無効というフランス国鉄のルールがあるので、一度改札に向かって自動入鋏機に切符を入れ、再び全力で普通列車のホームに急ぐ。が、この列車にも10分遅れが出ており実は余裕で間に合っていた。だが、喜ぶのもつかの間、ヴェンティミリアでの乗換時間がほぼゼロになってしまうことに気づく。列車内でジタバタしてもしょうがないので席につく。車内にはイタリア語が飛び交うようになり、帰国が迫っていることに嫌でも気づかされる。1週間前過ごしたマントンを通り過ぎ、ヴェンティミリアへ。ドアが開くや全力で階段を降りて通路を走り、隣のホームに停まっていた急行に飛び乗る。ほどなく列車は発車。例によってコンパートメント車でうれしい。最初は空いていたが、列車が東に向かうにつれ、通路まで人があふれてくる。僕と同じで旅行からの帰りの客が多いのだろうと思う。陽がどっぷり暮れたジェノバに帰着。長かった夏休みが終わる。