成田空港第1旅客ターミナルでの国内線から国際線への乗継時間が大幅に短縮することになりました。


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記事によると、新施設が完成したことで、全日空の国内・国際線乗り継ぎが100分から45分にまで縮まったそうです。第2旅客ターミナルでも同様の施設が近々完成し、日航も同じような時間短縮を享受出来るそうです。
東京に住んでいるとなかなか実感が湧きませんが、地方から海外に移動する時、もしくはその逆の場合には、成田での乗り継ぎが必ず問題になります。
むかし、外人と一緒に日本中を回る営業をしていた頃、外人がソウル経由で来日し北海道に向かう予定があり、その時に
「どうやってサッポロに行けばいいんだ。ナリタ・サッポロのドメスティック・ラインは時間が全然合わないし、ナリタからハネダまで遠過ぎて時間が読めないよ」
と訊かれたことがありました。僕は思索した結果、
「それじゃあ、アシアナ航空インチョンチトセ線で来たらどうだ」
と提案したことがあり、その外人には感謝もされましたが、僕は僕で複雑な気持ちでした。
実態として、外国から日本の地方都市に向かうには、成田よりもソウルをハブにした方が遥かに便利なのです。現在は中部国際空港が出来たので、多少は状況は変わっているとは思いますが、悲しいかな我が国の空の利便性とはそんなものなのです。
また、近年中東の航空会社が日本線を相次いで就航させていますが、成田は離着率枠が一杯なので関空か中部しか許可されず、先方は当初は不満だったけれど、むしろ日本国内の移動が楽なので人気を集めている、という話も訊いたことがあります。
日本には、新幹線という世界に先駆けた輸送手段があるのに、そのインフラと航空網を融合させるアイデアもなく、国民は、都心から遠くてしかも国内移動を全然考慮していない”国際空港”を使わされるという体たらくは、ビジョンのない先人による拭うべくもない大失態としか言いようがないと思います。同じ遠くであっても、例えば東北新幹線沿線の北関東に国際空港をつくっていたならば、東北地方の利用者にとっては便利だった筈ですし、東京からも、新幹線で行かれるのであれば時間も手間も省けた筈なのです。
空港運営会社や航空会社による努力は勿論高く評価されるべきでしょうが、我々が背負わされたツケというのは、そんなものでは到底払いきれないような気がしてなりません…

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