時差ボケで夜中に何度か眼が覚める。お腹が空いたので、朝7時を待って食堂へ。イングリッシュ・ブレックファストは20ポンド取る、というので宿泊料金に含まれているコンチネンタル・ビュフェーにする。数種類のパン、ハムやサラミ、シリアルと果物、ジュース。意外なほどに美味しい。パンもほんのり温められているのが良い。ふと外を見ると、雪がかなり積もっている。少し不安になりつつも、チャイナ・タウンのあたりまで散歩をしてみる。人影も少なく、あちこちに雪の山。散歩の目的の一つだった絵葉書を探していたが、流石に朝早いので土産物屋の類いは閉まっている。が、朝から開いている個人商店のスーパーで無事発見してお買い上げ。ホテルに戻り、手紙をしたためてからチェック・アウトする。
明日から訪問する予定の赤道ギニアの大使館に向かい、ビザを申請する手筈になっていたが、何度電話をかけても誰も出ない。不安になり、同行の営業部の方と2人して大使館に向かう。果たして、何度ベルを押しても何の返事もない。どうやら、この大雪で誰も出勤していないらしい。とりあえず、午後になれば誰か来るかも知れないということになり昨晩行った「菊」で昼食。ちょうどお昼だというのにガラガラ。いないのは客だけでなく食材や料理人もそうであるらしく、用意できるメニューが限られている由。限られた品の中から、皆でトンカツを食べることにする。午後、再び大使館とのコンタクトを試みるが全く連絡が取れず、やむなく今日のビザ申請を諦め、明日まで待つことにする。ホテルに延泊を頼み、今日以降のフライトやホテルの変更手配を大急ぎで手分けして始める。僕は今日乗る筈だったユーロスターの予約を変更すべくセント・パンクラス駅へ。一昨年観光で来た時にはユーロスター駅は工事中だったが、今日は飛行機が多数欠航していることもあってか混んでいる。ユーロスターの係員は全員英仏バイリンガルと聞いたことがあったが、僕の拙い英語でも意図は通じ、4人分の明日への変更を無事終える。ホテルに戻る途中、おもちゃ屋のハムリーズに立ち寄ろうとするが、この大雪で臨時閉店となっておりがっかりする。今夜は時間を持て余すことになったので、観劇でもしようかと皆で考えていたが、やはりこの大雪で劇場は全部閉館との由。何でも、これだけの大雪はロンドンで18年ぶりなのだそうな。夕食は近所で済ませてとっとと休もうということになり、パブでフィッシュ・アンド・チップスを食べる。英国滞在が長い同行者が、サイダーとビター・ビールを割った飲み物を頼んでいたので僕も同じものにする。ジンジャーエールで割るパナシェ(シャンディ・ガフ)とはまた一味違って美味しい。巨大な魚のフライもあっという間に平らげるが、アルコールが回ってきてフラフラになってくる。20時に宿に戻る。明日、大使館が開かないとなると出張そのものが無駄ということになってしまうので気が気でないが、ともかくも、しっかり休むことにする。