ひと眠りしているうちに明け方になり朝食が供される。まだ真っ暗のシャルル・ド・ゴール空港に約45分の遅れで着陸。僕自身のトランクは成田までスルーだが、他の同行者が預けていた荷物が出てくるのを暫く待つ。同じ便に乗っていたフランス人ビジネスマンと役員がフランス語で談笑している。この役員がフランス語を解することは知っていたが、ここまでペラペラとは思わずたじろぐ。タクシーでパリ市内へ。真っ暗の高速道路を走る。途中、朝の渋滞に巻き込まれ、パリ支店への到着が予定よりも遅れてしまう。挨拶もそこそこ、近所にある取引先を表敬訪問。話が思いの外盛り上がり、1時間以上も歓談。辞去した後、役員が支店のそばの店で靴を買うというので、下々は近所のカフェで休息。夏の旅行ではパリ市内を歩かなかったこともあり、実に久しぶりにこの街の匂いをかぎながらコーヒーをすする。役員の買い物が終わるのを待って、タクシーで再び空港へ。我々がビジネス客であることを見てとって、運転手が猛然と飛ばしてくれ、30分もかからず第2ターミナルに到着。オランダに向かう社員と別れ、役員の免税手続きを手伝う。
「なんだ、凄い行列だな」
「これが目的でパリに来る日本人が大半ですから。今はまだ少ない方ですよ」
「そうか」
出国後、ラウンジに落ち着いてから、役員を置いて免税店で買い物。搭乗まで時間が殆どないので、クッキーなどを見境なく買い漁る。搭乗しようとすると、役員が、グラホーに何やら説明を受けている。ファースト・クラスの乗り継ぎ客には構内を歩かせないよう専用のクルマを用意しているので次回からはどうぞお使い下さい、と丁重に言われた由。今回は空港の外に出て仕舞っているのでどの道関係ないのだが、およそフランス人らしからぬお節介ぶりに、役員も苦笑い。エールフランス276便は定刻の出発。16年前、生まれて初めてフランスに来た時に利用したのと同じ便なので感慨深い。当時はまだ喫煙席が存在していて、引率の先生がプカプカと吸っておられたことを思い出す。あの頃ジャンボ機だった機体はB777-200に変わっているし、座席も今日はビジネス・クラス。時間はもう引き返しはしないのだな、と妙な気持ちになる。わざとらしいまでに愛想の良いスチュワードに背広の上着を預けて腰掛ける。離陸後間もなくして食事が供される。昨晩食べたばかりのフォアグラをまた食べてしまう。変わらず美味しい。メインディッシュはチキンにする。眠いのをこらえてレポートを書きあげ、日本時間の27時過ぎにシートを倒してひと休みする。


パリのカフェから
パリのカフェから

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