昨年もコンピュータ・システムのトラブルから国内線に多数の欠航を出した全日空が、またしてもシステムの異常から、連休中の国内線に穴を開ける事態になりました。


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記事によると、9月14日朝に予約・搭乗手続・手荷物管理等を司るシステムにトラブルが起き、自動チェックイン機は使えるが、預入れ荷物が受け付けられずに現場が大混乱して欠航を出す騒ぎにまで至ったそうです。
昨年5月に起きたトラブルとの関連性はないとのことですが、同社では昨年9月に「SKIPサービス」なるチケットレスサービスの導入に伴ってサーバを更新したとのことで、その影響がどこかにあったという可能性も否定できない気もします。
昨年、このブログで「電子化が進んでトラブったら、機体や乗客に問題がないのに飛べなくなるリスクをもはらみはしないか」という趣旨のことを述べたのですが、その懸念が図らずも当たってしまった格好です。
とはいえ、電子化を推し進めるほかに定時運航と合理化の両輪を回す手段はないわけで、とりわけ全日空は何年も前に大規模な投資をして機体の効率運用のためのコンピュータ・システム(全国のどの路線に、日々どの機体を飛ばせば無駄がないかを弾き出すプログラム)を導入して、合理化をいち早く進めた実績もある筈なので、現場(客も社員も)が路頭に迷うようなトラブルは、もうこれっきりにして欲しいと願わずにいられません。

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佐々 淳行
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