何の罪もない会社員の妻が、排水検査を装って押し入ってきた未成年の男にレイプされた上、子供もろとも殺害された… そんな残虐極まる犯罪に対する判決が下りました。


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記事によると、広島高裁は無期懲役とした一審・山口地裁判決を破棄し、福田孝行被告に対して死刑の判決を言い渡しました。感情的には当然の極刑ですが、続発する凶悪犯罪と、その背景にあるであろう人を殺してもまた娑婆に戻れるという一種の甘えに対する司法からのメッセージも含まれていたことでしょう。
被害者の夫(僕と同い年)は、判決を前に会見に臨み、
「9年は長い歳月だったが、遺族全員の希望だった死刑という判決が出ることを信じている」
と語っておられました。
本当に、本当にお疲れさまでした。
この方が、自分の愛する家族を失ってなお、法廷や被告の弁護人から受けた物凄い仕打ちについては、ネット上を始め様々なメディアで報じられてきましたのでここで繰り返すことはしませんが、皆さんが自分の親兄弟や大事な人が同じように理由もなく殺められたとしたら、死刑以外の判決を望めますか? 犯人の基本的人権を守ろうと思いますか? 少なくとも、僕にはできません。
そして、死刑判決は物語の終わりではありません。残された人たちはこれからもなお、愛する人たちの不在、失ったものの途方もない大きさと向き合って、自分の人生を歩んでゆかねばなりません。我々は、いつ自分がその立場に置かれるか分からない、ということに想いを寄せる必要があります。

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日垣 隆
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