昨日のマッサージのせいか、身体がだるい。午後、暑い中研修生たちを東京都庁に連れて行く。僕の所属部署に、都庁から出向している方がおられるのでその方に案内して頂く。東京都の職員は都営交通に無料で乗れたりしないんですか、と聞いてみたところそのようなサービスは一切なく、逆に公用で外出する時には運賃の高い都営地下鉄には極力乗らないよう指示が出ているのだという。知事には是非こうした不合理を解消して頂きたいものだと思う。その東京都知事は作家としても有名でミシマと同世代の友人だったんだよ、と研修生たちに説明すると、驚いた表情を見せる。外人、殊にフランス人に三島由紀夫の名前を出すと途端に反応する。イシハラの有名な著作はあるかと聞かれたので、とりあえずセゾン・デュ・ソレイユ、即ち『太陽の季節』の名前を挙げておく。都庁の外観に圧倒されるが、庁舎の中はまるで病院のようで全く魅力がない。日本の多くの空港もそうだが、外見だけでなく、内部空間の美しさについてもう少し考えても良いのではないかと思う。知事本局の女性秘書はフランス語を話すのだが、都の政策について説明する職員の方は日本語しか話さないので僕が仏訳することに。道路整備や環境問題について、流石はエリートと思わせる鋭い質問がいくつも出てきて眼を見張る。それと同時に、東京都が独自に取り組もうとしても、国の法律や、省庁の意向が立ちはだかるとなかなか思うに任せられないのだなとも思う。面談を終え、新宿を見学するという研修生たちを置いて会社に戻る。22時前に帰宅。


太陽の季節
太陽の季節

posted with amazlet on 07.08.13
石原 慎太郎
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