この数年の日本航空の迷走ぶりには眼を覆うものがありますが、そんな中で全日空システムがダウンして国内線がほぼ1日欠航になるという出来事がありました。現代の航空機には当然備わっているフェイル・セーフ構造が、地上のコンピュータ・システムにはなかったのかと驚きましたが、これに関連して、気になる記事を見つけました。その名も「驕る全日空」。


Article from: 大石英司の代替空港
大石英司氏は、テレビドラマにもなった小説『神はサイコロを振らない』の著者として知られる作家で、古くからの航空マニアとしても有名で、航空会社と接する機会はこれまでにもかなり多かったのだと思います。
ただ、「全部人材派遣会社に丸投げ」という表現は如何なものかと思います(社内の人でないから教育や訓練を受けていないということもないでしょうし、ハケン=劣るというのもひどい偏見でしょう。それに全員ハケンと決めつけるのもどうかと思います)が、確かに最近の航空会社のサービスは、利幅の大きなビジネス客向けに軸足を移しつつあるような印象を受けます。
企業であればコストを抑制して収益を高めることを目指すのは当たり前なのでしょうが、この業種では、一度上空に舞い上がってしまえば些細なトラブルがたちまち人命に関わりかねない筈であって、安全というものの価値について、キャリアは勿論、客である我々自身考えてみることが必要だという気がします。

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