ビートルズのレーベル Apple Recordsを擁するApple Corpsが、Apple Computerを訴えていた裁判で、ロンドン高等法院が、Apple Corps側の訴えを退ける判決を下した。
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Appleの商標を巡っては、1980年に最初の裁判沙汰となり、1991年に和解が成立。その際にApple ComputerはApple Corpsに多額の和解金を支払ったと言われていますが、その見返りとしてなのかどうか、和解に際してApple Computerは音楽事業を除いてAppleの商標を用いることが出来る、との取り決めがなされました。しかし、21世紀に入ってiPodの爆発的普及とそれに続くiTunes Music Store(iTMS)の発足により、Apple Corps側が「iTMSは紛れもない音楽事業」と先の合意に対する違反を主張、一方でApple Computer側は「あくまでも電子データ転送サービス」という認識を示したため、結局裁判所で白黒つけることになった次第です。
判決によって、1991年の取り決めへの違反は認められないとの司法判断が示されましたが、Apple Corps側は上訴する方針との由。
今回の裁判には勝ったApple Computerですが、これまでのiPod/iTunesのプロモーションにおいては相当この問題に神経を使っていたと見え、広告にリンゴのマークはあっても”Apple”の文字はどこにも登場していません(常に”iPod”あるいは”iTunes”, “iTumes.com”などの表記のみ)。
蛇足ながら、Apple Computerの命名理由については、創業者スティーブ・ジョブスがビートルズのファンだったからというのが定説となってはいますが確証はなく、リンゴのマークが欠けているのは、パーソナル・コンピュータという禁断の果実をかじってしまったユーザへのメッセージだと言われています。
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