朝8時過ぎに起きる。クリニャンクールに趣き名物の蚤の市に向かおうとすると雨が降り出してきたので薄暗いファストフード店に入りカフェクレーム、即ちカプチーノを飲む。雨が止んだところで再び歩き出す。高校時代、担任だった数学の先生に「君が将来商社なんかに入って、パリに駐在することがあったら是非クリニャンクールの蚤の市に案内して欲しい」と言われて、大学にも入っていないのに随分気の早い人だなぁと思ったことを思い出す。果たして商社には入ったが、パリを拠点に仕事をすることは今後もなさそうである。暫く歩いているうちにまた雨が降り出す。傘をホテルに置いてきたのは迂闊だった。屋根のあるマルシェ・ドフィーヌというに落ち着き、あちこち見て回る。骨董品のショッピングモールとも言うべき大きな建物で、ソファーやら絵画やら、何でも置いてある。雨が上がったりまた降り出したりして落ち着かない。蚤の市近くのケバブ屋で昼食にする。確かにこの界隈は中東系の人が多い。久しぶりに食べるケバブは美味。雨が降り続く中、地下鉄の駅までテクテク歩いて戻る。携帯電話販売の露店が多く並び、”Déblocage”即ち、シムロックの解除を謳っているのが眼を引く。