忌野清志郎、死去

ロック歌手、忌野清志郎が亡くなりました。

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誰もが知っている決め台詞やメーキャップなどのパフォーマンスもさることながら、単なる反権力や批判に偏らず、ユーモアと笑顔の絶えない本物のロック歌手だったような気がします。享年58。合掌。
今から13年も前ですが、「ロッキング・オン・ジャパン」で連載していた仲井戸麗市との文通形式での連載『仲井戸君と忌野君』の一節を紹介したいと思います。

きのう、竜平の小学校の御婦人から、俺に電話があって、何と言ったと思う？こう言ったのさ「来年度のPTA会長になっていただけませんでしょうか？」と。一瞬とばされましたよ、これは。「推薦する方もいらっしゃいます。ぜひ、ひとつお願いします」ときたぜ。俺は心の動揺をグットおさえて、「仕事が不規則なので、そういう責任のあることは出来ないと思います」と答えた。御婦人は「いえ、それは重々承知しております。その点は私たちが全面的にバックアップしますから」などと、しばしくい下がったが、もちろん丁重にお断りさせてもらった。つくづくロックも市民権を得たと思ったね。もう、ロックは不良の音楽じゃないんだ。俺がPTA会長だったら、生徒全員ロックンローラーになっちゃうかもよ。いいのかな?、おばさん。
（1996年2月号より）