朝5時半に起きて、さっさと着替えてホテルをチェックアウト。空港に向かうと、物凄い混雑。とりわけ、これから乗るアンゴラ行きの便は満席で、長蛇の列ができており、搭乗クラスに関係なく一列になれと言われる。すると、スターアライアンス・ゴールドメンバー専用カウンターがガラ空きなのが眼に入ったので、役員と支店長を促して向かう。アンゴラ行きはここではダメだ、とゴネる職員に、そんな筈はない、急いでいるんだ、と凄んでチェックインをして貰う。出国し、ラウンジで朝食代わりにマフィンを食べ、搭乗までの空き時間を利用して土産物屋で少しだけ買い物をする。出発ゲートに向かうと、物凄い人混みに圧倒される。大半が中国人労働者。無秩序に蠢く大行列に身を任せ、何とか搭乗。多くの乗客を捌くためか、長距離用のA340-600があてがわれており、4時間足らずのフライトなのにシートが真っ平らになる。おかげでぐっすり眠る。アンゴラのルアンダ空港には定刻よりも早目に着陸。降機して連絡バスに乗り、ターミナルの建物に着くや、皆我先に入国カードを奪うように受け取る。この国の決まりで、イエローカードを一枚一枚確認した上で入国カードを配ることになっており、早く受け取らないことには入国手続き自体が遅れることになってしまう。ビジネスクラスだったこともあり、殆ど待つことはなかったが、エコノミークラスで降り立つと、中国人同士が乱闘さながらにカードをひったくってゆくのだという。無事入国は果たしたが、荷物がなかなか出て来ずやや心配になる。20分近くたって漸く出てきて、税関の荷物検査に臨む。女性の検査官が、早口でアフリカ訛りの英語でまくしたててくる。
「ごめん。ゆっくり話してくれる? フランス語話せない?」
「え、フランス語? それは無理ね。これは何?」
「お客さんのギフトだけど」
「中身を見せて」
「包装ほどいちゃったらギフトにならねえだろ」
「いいから開けて」
哀れ、包装紙はぐちゃぐちゃに。ともあれ、何も没収されることもなくアンゴラの地に降り立つ。現地のエージェントの車でホテルへ。物凄い渋滞と、埃っぽくて薄汚れた街並み。これぞアフリカという感じがしてくる。ようやく渋滞を抜けホテルに着くが、社会主義時代の名残か、チェックインの手続き自体が面倒で、かつ従業員の動きが緩慢。30分以上も待たされてから部屋に入る。内装は一応キレイになってはいるが、いかにも古めかしいつくりで部屋の中はカビ臭い。これでもルアンダ市内で一番のホテルだというから、二番以下はどうなっているんだろかと考えてしまう。荷物を置いた後、客先を2か所訪問。夜は、ポルトガル料理のレストランに向かう。前菜にムール貝のグラタン、メインディッシュはポルトガル風ステーキなるものにすると、クリームソースの上にステーキが乗っかり、ポテトが沢山盛られていて美味だった。物凄く眠くなってくる。日付が変わる前にホテルに戻り、お湯が出ないのでタオルで体を拭くだけにしてベッドにもぐる。