6時に起床。2時間しか寝ていないのでフラフラするが、それでも妻は朝食をつくってくれている。身支度を整えて、7時半の東西線に乗り、東葉勝田台経由で成田へ。このルートで空港に向かうのは久しぶり。東葉高速鉄道を経由するので運賃は割高になるが、上野回りで京成に乗るよりも、20分遅く家を出られるので敢えて選んだ。


9時には成田空港に到着。それにしても遠い。チェックイン。予約した席が「満席で埋まってしまったため」プレミアム・エコノミーに案内されることに。もともとマイル交換で得た特典航空券なので、本来はこんなアップグレードはあり得ない筈だが、有り難く受け入れる。早々に出国して、免税店を見て回る。時間はたっぷりあるし、帰路のドゴール空港の免税店には期待できそうもないので、あれこれ冷やかす。全日空が第1ターミナルに移ってから初めてラウンジに入る。第2ターミナルの頃とは大違いのシックな内装と、サービスの充実ぶりに目を見張る。日航もずいぶん豪華なラウンジが出来たと聞いたことがあるし、利幅の大きいビジネス客を囲い込むために、地上の施設にも力を入れているのだろう。妻が口紅を持って来忘れたというので、免税店で仕入れることにして早めにラウンジを後にする。NH205便は定刻にボーディング。珍しくダッシュ400。確か全日空は近々ジャンボ機を全機退役させトリプル・セブンに置き換えてゆく筈なので、あと何回乗れるかだろう。これまで仕事でビジネスクラスには乗ったことがあるが、プレミアム・エコノミーは初めて。シートピッチも広く、ゆったりしている。客室乗務員が席までやってきてわざわざ挨拶してくれる。離陸前からぐっすり眠ってしまう。最初の食事で妻に起こされる。供された水のボトルに東レの文字があるので、まさか水道水や工業用水をトレビーノで濾過したんじゃないだろうな、と目を凝らすと、ちゃんとミネラル・ウォーターだったので安心する。東レがB787のカーボンファイバー素材を製造していることの宣伝である由。食後、また眠る。ぐっすり眠り、気がつくと既に北欧上空。着陸前に、客室乗務員が再び挨拶にやってくる。ビジネスクラスに乗っていた時でさえ経験したことのないVIP待遇に面喰らう。座席がゆったりしていたおかげで、12時間乗っていたとは思えない心地よさで、シャルル・ド・ゴール空港に定刻に到着。迷路のようなゲートを抜け、トランクを受け取って出口に向かおうとすると、税関職員に呼び止められる。昨年の出張の時に続いて二度目だ。取り敢えず、こちらからフランス語で話しかけて機先を制する。すると、案の定向こうがたじろぎ、ある種の戦闘意欲が見る見るうちに失せてゆく。結局、荷物を開けさせられることもなく解放される。TGVの駅に向かうべく、空港内新交通システムの“CDGVAL”に乗る。これまで、ターミナル間の移動が極めて不便だったのだが、あっという間に、無人のシャトルが国鉄駅のある第2ターミナルに到着する。予約した電車まで時間があるので待合室で時間を潰す。18:40発のTGVでブリュッセルへ。1時間半でミディ(南駅)に到着。TGV以外のプラットホームが、朽ち果てたようにボロボロなのは変わっていない。北駅まで鈍行列車に乗り、宿泊するホテルへ。内装はやや古びているが、リフレッシュされており、しかも思いのほか大きな部屋だったので驚く。荷物を置いて市内を歩く。勝手知ったる街なのでどこへでも歩いて行かれるが、留学から10年経っており、建物やお店が少しずつ変わっている。グラン・プラスそばのお店でフリット(フライド・ポテト)を食べ、ビールを飲む。てくてく歩いてホテルに戻り、風呂に入って眠る。長い1日が終わる。

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