朝5時半に起きる。6時過ぎにホテルを出て、南アフリカから合流する駐在員を出迎えに行くと、到着が早かったらしく、途中の通路で出くわす。ホテルのロビーで雑談を交わし、早めにレストランに入ってコーヒーとジュースだけ飲みつつ、他愛もない会話をして時間を潰す。8時半になって、ご一行と合流して皆で朝食。バターとパンが美味しい。5年前、初めての海外出張の時に、同じこのホテルでパンを食べ過ぎてしまったことを思い出す。



10時半にホテルを出てチェックイン・カウンターに向かう。これから向かう赤道ギニアへの入国には本来ビザが必要になるが、日本に大使館がなく入手が厄介なため、現地の政府筋から招聘状を発行してもらい、これを以ってビザに代えるという手法を取っている。だが、正規のビザがないと搭乗を拒否する航空会社の職員もおり、出張に際しては必ず揉めると聞いていた。よって、今回はフランス語を解する僕が前面に出されて7人分のチェックインに挑戦。ビジネスクラスのなのでガラガラだったが、黒人のおばちゃんの座るカウンターを選択。
「あーら、マラボまで7人も。すっごいわねー。」
と言いながら、ビザのことは咎めもせずにテキパキと手続きをしてくれる。固唾を呑んで見守っていると、僕の荷物が34kgあるため、このままでは載せられないという。
「7人合計で規定内ならばエクセス・チャージは発生しないだろ?」
「そうじゃなくて、空港の規定で32kg以上の荷物は運ぶことが出来ないのよ」
結局、その場で重たそうな紙の書類をトランクから手荷物に移すことで解決する。ドタバタはしたが、懸念していたトラブルはなく難なく搭乗券を手に入れる。ラウンジで休憩後、バスに乗ってエールフランス970便に搭乗。A319-ERなる日本には飛んでいない機体。この区間だけビジネスクラスにしたので、広い座席にゆったり腰掛ける。思えばエールフランスのビジネスクラスは初めて。第1エンジンの冷却系に問題が出た由で、出発が1時間遅れるが、あとは問題なく7時間のフライトに身を委ねる。食事が供されたので、飲み物に炭酸水を所望する。昔は機内での飲み物といえばコーラに決まっていたし、炭酸水など9年前までは飲めなかったというのに、味覚の変化というやつなのだろうか。僕がフランス語を話すせいか、女性の客室乗務員がばかに愛想良く接してくる。フランス人の客室乗務員が仕事中に微笑むなどというのは極めて異例のことで驚く。定刻より1時間遅れでマラボに到着。ボーディング・ブリッジが接続されて降機する。アフリカでタラップでないことにも驚くが、通路に入るや否や、パスポートを没収される。これで、一行の身分を証明するものが一切なくなったのでヒヤヒヤするが、現地のロジスティック業者の手配のおかげで無事に入国し、パスポートも返却される。業者の手配したハイエースに乗り込み、ホテルに向かう。真っ暗なので景色は見えないが、道路も波打っておらず快調に走る。到着したソフィテル・ホテルは数週間前に出来たばかりの由で、あたり一面ピカピカ。ホテルの係員はフランス語を話すのでありがたい。部屋に荷物を置いて、ホテルのレストランで夕食。ビフテキを食べる。長い一日が終わる。

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posted with amazlet on 07.06.25
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