30回目の誕生日。朝8時半に起床。洗濯や床掃除をして、久し振りに礼服を着て妻と共に11時過ぎに家を出る。父に八丁堀で拾ってもらい、沼袋の父の実家へ。一人で住んでいた祖母が年初に亡くなり、主のいなくなった家に入る。祖父の使っていた書棚を譲り受けることになり、現物を見に来たのである。思いの外大きかったが、しっかりしたつくりなので安心する。祖父の書斎にあった本は殆ど廃棄または寄付する予定だというので何気なく積み上がった山を見ていると、『阿南惟幾伝』など欲しくて買えなかった古い本が何冊も目に入ってくる。急いで山を取り崩してキープする。いわゆるビジネス書に紛れて、太平洋戦争に関わる本がかなりある。また、書斎から、大叔父即ち祖父の弟が出征した時のアルバムが出てくる。家族で取った写真はもとより、支那と思しき出征先の写真もかなりの数に上る。やたらと本を読んだり、やたらと写真を撮ってくる僕の源流を思い知るような気がする。父に中野サンプラザまで送ってもらい、若い友人の結婚式・披露宴に出席。大学時代の友人たちに久しぶりに会う。昔の友達に、冠婚葬祭の場でしか会わなくなるというのは歳を取った証拠かもしれない。披露宴の終盤、供されたウェディング・ケーキの中にひとつだけドラジェが仕込まれており、当たった人には賞品があるというのでザクザク刻んでみると、白いアーモンドを発見。思わぬ幸運に自分でも驚く。披露宴がお開きになった後、昔の友人たちとルノアールで駄弁ってから帰宅。若い2人にはいつまでも幸せであって欲しい。


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