昼前に家を出て歩いて八重洲へ。晴天の桜並木を進んで行く。妻のお土産に、大丸の森幸四郎でどら焼きを買っておく。就職活動中と思しき、スーツを着た男女の若者が多い。確かにそういう季節だ。フォーシーズンス・ホテルの1Fで待機。最近のホテルのご多分に漏れず、1Fは単にエレベータしかなく、上のフロアーがレセプションになっている。上司と合流して、来客を待つ。7Fのレストラン“Ekki”の個室でランチ・ミーティング。レストランに外国人が目立つのは分かるとして、僕と同世代かそれより若いとおぼしき若者の集団が何組かいるのが眼につく。いわゆる若いIT長者か株成金なのか、パソコンをひろげて、パーカーやジーパンでだらしなく座っている。さて、個室の雰囲気や食器や店員の接客は豪華だが、肝心の出てくる料理は、正直言って街中の洋食屋と大差ない。16時近くまで話し込んで、上司らと別れ歩いて帰途につく。八重洲地下街の店舗がだいぶ閉店になっている。区画ごとに改装するアナウンスは掲示されているが、それよりも景気後退の波というものが大きいのだろう。自宅に向かって歩いていると、ガイドブックとiPhoneを持ったガイジン2人組が、顔をキョロキョロさせている。「何探してるの?」英語で話しかけると「ギンザ!」とのことなので、中央通りを指さして、「こっちだよ」と教えてあげる。続けざま「まっすぐだよ」と言おうとして、思わずフランス語で「トゥ・ドロワ!」と口走ってしまう。果たして伝わったかどうか… 帰宅して、息子をあやす。夜、シャツにアイロンをかけながら、録画しておいた『ゲゲゲの女房』をまとめて見る。仕事をしてから寝るつもりが、いつの間にか床に就いてしまう。

フォーシーズンズが実践するホスピタリティの黄金律
塩島 賢次
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