日本中を震撼させたロッキード事件。運輸省事務次官から全日空に天下りして、同社中興の祖といわれた若狭得治の視点を中心に、日本の航空業界に蠢く、政・官・民の魑魅魍魎たちの角逐を描く。
ロッキード疑獄 (だいわ文庫 H 70-4 影の権力者の昭和史 4巻)
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本所 次郎
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航空憲法と呼ばれる「45-47体制」(昭和45年閣議了解及び同47年運輸大臣通達)によって、ガチガチに規制される日本の空。運輸官僚出身でありながら、その旧弊を打開しようと奔走する全日空の若狭。そして、それに立ちはだかる、同じ運輸事務次官出身の日航社長・朝田静夫。
ロッキード事件というスキャンダルによって明らかになる大空の向こう側。我々が普段、空港や機内で見る社員たちの笑顔からは想像もつかない、男たちの激しくも醜い争いを、克明に描き切った労作。