「白い恋人」の石屋製菓で大規模な賞味期限改竄が行われていたことが発覚しました。


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北海道に関わる仕事をしている人に聞いたことがあるのですが、石屋製菓は昔から「白い恋人」が北海道土産の代名詞であることから黙ってても売れてウハウハだったところに、本社の工場をテーマパーク化したところ観光バスツアーが大挙して押しかけてくれて更にウハウハになって笑いが止まらない状態だったそうです。僕自身の経験として、新千歳空港の航空会社系列の売店で、石屋製菓製品だけは割引(エアラインの上級会員への特典)が一切効かなかったことがあり、余程強気な商売をしているのだなと思ったことがありました。
この改竄工作は社長をはじめ経営陣が把握していて、10年前から繰り返されていたそうです。やはり北海道の雄だった雪印乳業が食品衛生上の問題を起こして世間からコテンパンに叩かれている隣で、彼らは涼しい顔をしてインチキをし続けていたことになります。
別にズルをしなくても充分満足すべきだったのに、何が彼らを踏み外させてしまったというのでしょう。返品率や保管倉庫費用といった目先の数字を少しでも良くするために、実に安直な方法を採ってしまったのでしょうか……
問題発覚後、折からの行楽シーズンで一番のかき入れ時にも関わらず百貨店や空港からは「白い恋人」が一斉に撤去されました。ダンボール数万箱が続々返品され、テーマパークも休業しているそうです。
老舗だろうと有名商品だろうと、信頼を失うのは一瞬で事足りてしまうし、一度失った信頼を取り戻すのは並大抵のことではないと思います。人間は楽をしたがる生きもので、僕自身とてもそうなので、楽をして儲けたい、少しでも労力を減らして儲けを大きくしたいという気持ちはとっても理解できるのですが、好業績にあぐらをかき、更に欲をかいた挙句に失うものは、余りにも大きいと思わずにいられません。合掌。

検証・「雪印」崩壊―その時、何がおこったか
北海道新聞取材班
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