今年もこの日が来ます。


あの事故の生存者のひとりで、日航の客室乗務員だった落合由美さんは、東京近郊でリハビリを受けた後、大阪の自宅に帰りましたが、その時彼女は夫とともに日航機に乗りました。彼女はかねて「もう一度、飛ぶこと」が願いだと語っていました。
操縦不能の機体を相手に最後まで奮闘したコクピット・クルー3名のうち、機長のご子息はパイロットに、副操縦士と航空機関士の令嬢はともに客室乗務員になったそうです。
また一方で、この墜落事故の間接的な原因とされる「しりもち事故」を起こした機長が後に自殺、事故機の機付整備士がやはり自殺しています。
これらの挿話を何と言えばいいのでしょう。守らなければならないものがある職業意識、守れなかったものへの途方もない責任の大きさというものがそうさせるのか、人間の意地というのか執念というのか、言葉に出来ない気持ちになります… 合掌。

日航ジャンボ機墜落―朝日新聞の24時 (朝日文庫)
朝日新聞社会部
朝日新聞社 (1990/08)
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