日本航空が、成田空港の搭乗口に機体整備の責任者の氏名と顔写真入りのプレートを貼り出すようになったそうです。


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何だかロイヤルホストの店長とシェフの写真みたいだなぁという気がしなくもありませんが、かねて航空業界での評価が高い日航整備陣を前面に出してきた心意気を感じたいところです。
2005年、整備ミスなどのトラブルが頻発して、国土交通省から事業改善命令を受け、その後も123便事故20年目のまさにその日にもエンジントラブルを起こして散々マスコミに叩かれた日航ですが、実は日航に先立つこと7年、全日空が1998年に運輸省から事業改善命令を受けています。事故を起こしていない会社に改善命令が出るのは前代未聞で、更には当時の運輸大臣が「組織のゆるみ」と言及するなど相当厳しい批判にさらされた筈でした。が、全日空は余程メディアの使い方が上手いのか、当時はあまり大きな話題にはならず、何がどう改善されたのかもよく分からないまま今日に至っているような気がします。
一方、命令を下す運輸省にしても、あの123便事故の遠因とされる1978年の伊丹空港での「しりもち事故」に際して、ボーイング社のスタッフが修理した機体(この修理が不十分であったために垂直尾翼が破壊、油圧系統が全滅し墜落に至ったとされる)に対して、何ら検査・チェックを行うことなく耐空証明(その飛行機が空を飛んで問題ないという許可証)を発行していた事実も後に明らかにされています。旅客機の単独事故としては史上最悪の惨事となった123便事故の後、「しりもち」の機長と同機の機付整備士が自ら命を絶つという何とも痛ましい挿話がありますが、当時ゴーサインを出した運輸省の役人がどう責任を取ったのかは未だ明らかにされていません。
日航は「ドリーム・スカイワード」、全日空は「夢見るヒコーキ」、としきりに夢を見ているようですが、うわべのサービス云々よりも、まず第一に命を預ける乗客の安全を考えて欲しいものだといつも思います。現場で一所懸命に働いている方には失礼なのでしょうが、最近の職員や乗務員を見ていると、命を預けたくないなと思ってしまうことが間々あります…
余談ながら、友達によく「ミズノさんが乗らないJAL」と「ノブのキライな日航」とか言われますが、別に嫌いじゃないです。もう少しガンバって欲しいけど。そして、反対に全日空マンセーでもありません。あの会社のある種わざとらし過ぎる物腰はあまりスキになれない時があります(僕のFavouriteはエア・カナダです)。

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